化合物ウェーハ 製品ラインナップ

AlN

AlNとは窒化アルミニウム(ちっかアルミニウム,aluminum nitride,)のことであり、窒化アルミ単結晶基板は高効率・高周波電子デバイスや深紫外発光素子として期待されています。

窒化アルミニウム(AlN)結晶を基板として用いれば,準ホモエピタキシャル成長ができるため,積層した窒化物結晶の欠陥密度を低く抑えることができます。

現在,窒化物半導体用基板としては,サファイア,などが挙げられますが,紫外発光素子用基板材料として,格子不整合および紫外線透過能の観点から,単結晶が最良の基板候補であることが分かります。

しかしながら,窒化アルミ単結晶基板は,融点が高く,高温では解離圧が高いため,融液から単結晶を作製することは困難です。
特長
青色~深紫外のレーザー、パワー電子デバイス開発用途の最先端材料、バルク窒化アルミ単結晶基板を2006年度より取り扱っております。
研究開発商品(research-grade)ではございますが、直径22.5mm/25mmφ形状を中心に単結晶のAlN基板を販売しております。
(※テンプレート品ではございません)

【主なアプリケーション】

UV LED/LD、アバランチPD、その他センサー、パワー電子デバイス、ヒートシンク等

【成長方法】

Physical Vapor Transport(PVT)(物理的気相輸送法)
Sublimation/Seeded-recrystallization of AlN powder
(昇華/シード AlN粉末より再結晶化)
項目 説明
直径 22.5~50mm
厚み 500±50um
面方位 (0001)±1.0°
仕上げ Al face:CMP (RMS <0.8nm)
N face:optical (RMS <3nm)
吸収係数 <30cm-1
XRD FWHM (002):<0.3°
FWHM (102):<0.5°
EPD <106cm-2
有効面積 >80%
エッジ排除領域 1.0mm

GaP

リン化ガリウム(燐化ガリウム)はガリウムリン(ガリウム燐)とも呼ばれ、化学式はGaP(Gallium Phosphide)で表記されます。

橙黄色半透明結晶で、ガリウムとリンとの直接反応、900~1000℃における酸化ガリウムとリンとの反応により得られます。

比重4.13、融点1465℃、透電定数9.1、エネルギー帯2.2eV。いわゆるIII‐V化合物(III族元素とV族元素との化合物)として半導体の性質を有し、可視光発光ダイオードとして各種の表示素子や携帯電話の照明用(黄色、緑色)にも使われています。
特長
2inchと3inchのリン化ガリウム単結晶基板を取り扱っております。
標準的なスペックを下記にて記載しております。

【主なアプリケーション】

光デバイス:可視光LEDとしての各種の表示素子 (赤・緑)や液晶バックライト用(黄・緑) 等

【成長方法】

LEC法 (液体封止チョクラルスキー法)
項目 説明
タイプ N型/S,Si, P型/Zn * Un-dopedも取り扱い可
直径 2インチ-3インチ
面方位 (100), (111), (110) その他特殊面方位やオフなども可能
仕上げ 片面鏡面研磨、両面鏡面研磨、アズカット
厚み 250-1000um
キャリア濃度 (1-10)E18cm-3
EPD <1E5cm-2

Al2O3(サファイア)

酸化アルミニウム(さんかアルミニウム、英語: Aluminium Oxide)は、化学式がAl2O3で表されるアルミニウムの両性酸化物です。

通称はアルミナ(α-アルミナ)で、天然にはコランダム、ルビー、サファイアとして産出され、主に金属アルミニウムの原料として使われるほか、硬度を生かして研磨剤、高融点を生かして耐火物としての用途もあります。

半導体用途に使用されるサファイア(Sapphire)単結晶はCZ法、キロプロス法、EFG法などにより作られ、サファイアウェーハは光学デバイスとしてのLED用基板、レーザー用基板として使用されています。

また、紫外線領域から赤外線領域まで広い周波数範囲で高い透過率を示すために、光学用窓材としても利用されています。
特長
サファイア基板は低誘電率と結晶特性によって優れた素材です。2インチ,3インチ,4インチのエピレディ基板,標準方位品及び顧客仕様の(オフ方位品,両面研摩,各種厚み)商品をご提供致します。

【主なアプリケーション】

青色LED 用途(青、白、緑、紫LED)  窒化ガリウム結晶成長用基板 等
項目 説明
直径 2インチ-4インチ
面方位 C(0001)0.2off±0.1°to m-axis
OF方位 (11-20)±0.3°
OF長さ 2インチ:16±0.5mm, 4インチ:30±1.0mm
厚み 2インチ:430um, 4インチ:650um
仕上げ 片面鏡面研磨
Bow <≦10um (2インチ)-2
TTV ≦10um (2インチ)

SiC

炭化ケイ素(Silicon Carbide、化学式SiC)は、炭素(C)とケイ素(Si)からなる化合物で、強固な共有結合性を持ち、バンドギャップは3.2eVとシリコンの約3倍です。

熱伝導度が高く、放熱性にも耐熱性にも優れ、従来のシリコン(Si)ウェーハをはるかに上回る特性を有しています。

デバイスの電力損失を大きく低減し、高効率ならびに省エネルギー化を実現する素材として、自動車(ハイブリッド・電気)、家電(エアコン・太陽電池など)、電力、情報通信などの分野で今後成長が見込まれています。
特長
様々な用途向けに2~4インチのSiCウェーハをご提供致しております。
※SiCエピウェーハも取扱可能

GaN

ガリウムナイトライド(Gallium Nitride)とも呼ばれる窒化ガリウム(ちっかガリウム、GaN)はガリウムの窒化物であり、主に発光ダイオード(青色LED、紫色LED、紫外LED、白色LED)やブルーレイ用の青紫色LD(レーザーダイオード)用基板として幅広く使用されています。

従来、窒化ガリウム基板の多くはサファイア基板の上に窒化ガリウム層を形成したタイプであり、現在では高出力や耐久性が重要視されるLDや高輝度LEDに対応すべく、結晶欠陥が発生しにくい自立基板の製品開発が活発となっています。
特長
LED, LD, 電子デバイス用途向けに高品質GaNバルク基板を取り扱っております。(サイズは~2インチまで対応可能)
※GaNエピウェーハも取扱可能

Ge

ゲルマニウム(英語: Germanium, 元素記号: Ge)はケイ素より狭いバンドギャップ(約0.7 eV)を持ち、初期のトランジスタにはゲルマニウムが使われ、安定性に優れるケイ素(シリコン)が登場するまでは主流の材料でした。

現在でも、電圧降下が小さいことからダイオードや、バンドギャップが比較的狭いことから光検出器の用途にも用いられます。
他にもガンマ線の放射線検出器や赤外線光学用途、太陽電池などにも使われています。
特長
赤外、太陽電池、検出器などの用途向けに2~4インチのGe(ゲルマニウム)ウェーハをご提供致しております。

酸化物

酸化物半導体の多くは広いバンドギャップを有し、可視光域の電磁波を透過します。
中には高い電荷キャリア濃度や移動度を示すものもあり、特徴を用いた様々な用途(透明伝導膜や超伝導、センサーなど)で利用されています。

また、酸化物単結晶基板として代表的なものに超伝導体薄膜用基板として使われるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)単結晶基板や酸化マグネシウム(MgO)単結晶基板などが挙げられます。
特長
MgO(酸化マグネシウム), SrTiO3(チタン酸ストロンチウム), ZnO(酸化亜鉛) など、各種酸化物単結晶ウェーハをご提供致しております。

Ⅱ-Ⅵ族単結晶ウェーハ

II-VI族半導体は、II族元素とVI族元素を用いた半導体であり、II族元素としてはマグネシウム・亜鉛・カドミウム・水銀が、VI族元素としては酸素・硫黄・テルル・セレンがよく用いられています。

これらを組み合わせた化合物で、ZnO(酸化亜鉛)やCdTe(テルル化カドミウム)、ZnSe(セレン化亜鉛)、ZnS(硫化亜鉛)などが一例として挙げられます。

II-VI族半導体はイオン結晶性が強く、固いがもろいものが多いという特徴がある一方で、組成を変えることでバンドギャップを大きく変化させることもできます。

可視光や赤外線領域に相当するバンドギャップを持つものは、発光素子や受光素子の材料として利用されています。
商品一覧
  • CdSe(セレン化カドミウム単結晶)
  • CdS(硫化カドミウム単結晶)
  • ZnSe(セレン化亜鉛単結晶)
  • ZnTe(テルル化亜鉛単結晶)
  • ZnS(硫化亜鉛単結晶)